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ピアノ弾きの裏に、美味しい生活研究家のカオあり。ゴハンと暮らしと音楽を愛する日々。
by pechopiano
メイン夏休み
なにかと忙しい我が家ですので、夏休みも特急で、だけどその分ギュッと贅沢をさせてもらってきました♪
どこに宿泊してきたかと言いますと、例えば5月の宿泊客名簿はこんな風だったらしく・・・

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・・・・「半世紀ほど前の5月の」、宿泊客名簿ですけど。笑

ジョン・レノンがつま弾いたという、大正15年製のYAMAHAピアノもありました。

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そおっと低音のドを弾いたら、「ファ」って言われましたけど、もうこうなったら巨匠ですからね、ああそうなんですか、ファですか、って。
近くに居た「旧華族」みたいな雰囲気のおばさまが、音を聴いたらうっとりなさって、「あら・・・良い音~~!」とおっしゃいましたけど、それはいくらなんでも・・・。^^;

ということで。
そう、憧れの「万平ホテル」に宿泊しました・・・!

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スキーシーズンの終わりに食事に訪れた時、飴色に輝く重厚な木材に包まれた空間にあって、まるでワイン樽の中でお食事しているような陶酔を覚え、「いつか宿泊したいね・・・」と話していまして。
実は私達が結婚式を挙げたのは、山の上ホテル
婚約者だったオットに、「どこか挙げたいところはある?」と聞かれ、「うーん、山の上ホテルかなぁ」とフと一言発したのが、互いのツボにがっちりとハマって、即決。笑
式場も、ドレスも、指輪も、全部一軒目で決めるという即決振りと言いますか、こだわりのスポットが限定されてるとも言えなくもないのですが、そんなこんなで、こうして「時間しか造り上げられない空間」に、強い魅力を感じるという夫婦なので、別に三島由紀夫氏の後追いをしているワケではないのですが(笑)、初ヴァカンスもこちらへ赴くことに。

軽井沢、近くていいです。
自宅から2時間でついてしまうので、朝の9時台にはもう到着したので、ホテルに荷物を預けると、早々に自転車を借りることに♪
まずは早速先月オープンで、出来たてホヤホヤの
ハルニレテラスへ!

緑溢れる空間は、川の涼しげな音色が耳に届きつつも野生のジャングル状態とは一線を画し、洗練された北欧雑貨のお店や、踏み心地の優しいウッドデッキは歩いていても「優雅な避暑地」を感じさせて、心地よかったです。
お昼は川上庵のお蕎麦。こちらからもたっぷりのグリーンが臨めて、実にサワヤカであります。

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ついに2ケタを突破している「水筒オタク」(エコバカ女とは、ワタシのこと)、散策には、重すぎないように一番小さな手軽な水筒を持って行ったので、自転車を運転しながら飲みほした水筒に、こちらでたっぷり頂いた冷たいそば茶を新たに詰めて、塩沢湖まで行ってきました。

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ずっとヘンテコな天気の夏でしたが、私たちの短い「濃縮還元タイプ夏休み」は、天候に恵まれたお陰で、自転車がとっても気持ちいい!
ひゃっほ~~・・・とか時折叫びながら、サイクリングを楽しんだ後、夕食は万平ホテルで中華料理の贅沢コースに舌鼓。

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・・・・これは、アワビと牛蜂の巣の煮込み。( ̄¬ ̄) 絶品でした・・・。

「こういう格式のあるホテルでは、食前酒を頂くものなんだよ」というオットの提案により、バーへ・・・のはずが、空きっ腹に飲むのもキケンだ・・ということで、結局食後に部屋で少し休んでから、改めて繰り出しました。
わくわく。

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都会の、「バーだぜ」っていう肩肘張り方とは対極的な、しっぽりと落ち着いたバーへ入ると、私のミーハー想像力を最大限に引き出す、お隣のテーブル事情。笑
一昔前の昼メロドラマに出てきそうな、80代くらいのシャッキシャキの御婆様を中心に繰り広げられる、華やかなご家族事情が展開されており、そもそも言葉使いが、現代では聞かない感じ。少なくともワタシは今まで、ブラウン管の中の造り物でしか聞いたことのないような言葉遣いで、上品だとか感じが良いっていうのとも違うというか、ひたすらに「お高い」感じって言うんでしょうか?80代の件の中心人物(着ているものが、まず全然違う)に向かって、「オバサマとワタクシは、違っていてよ。・・・アラ、それならばそうと仰ってイタダカナイト・・・・・ホホホホ」とかなんとか、内容はよく分からないものの、時折届く会話の端々が、異次元的でありまして、素敵な夜の、スペシャルなシチュエーションで、一人耳ダンボのミーハー魂を炸裂していました。。。

マスターに相談して、モスコミュールに似せたカクテルにしていただいたのですが、流石はきちんと銅製のマグでサーブされました。
都内のバーやホテルで、バカラのグラスなぞで得意げに出されたことは多くとも、さりげなく本物の由来を守るところなども、老舗ホテルらしく。
密かに感動していたあたりで、マスターとはもう先代から知り合いです・・・って言う感じに、名前で呼び合って出て行かれました、お隣テーブルの一族。

そこからようやくワタシの集中力が戻ってきて(笑)、場の雰囲気を愉しみながら、オットと仕事の話や今後の色んな話を、落ち着いて出来た良い時間でした。
翌朝は、これまた素敵な景色を目の前に、朝食。

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私は地元産の桃のジュースをチョイス。
樹齢どのくらいなのか、想像もつかないような素晴らしい大木に囲まれた、素敵なお庭をお散歩したのち、炸裂し続ける私の食欲を満たすため、旧軽通りを散策しつつ、その名も「ショコラデンブルグ」へ。名前に恥じぬ、チョコ尽くしです。
私は、ここの冷たいショコラドリンクが目当てでしたが、チョコレートを買うと、サービスで飲み物を頂けるとのこと。
・・・・サービスでついてくる、っていう雰囲気じゃなく、オットが二つチョコレートを頼んだ(・・・食べたのは、ほとんどワタシ)ら、こんなにきちんとアイスコーヒー。
チョコレートも申し分なく美味しく、お土産屋さんだとか観光客目当てのお店も少なくない界隈にあって、確かな味でした。軽井沢に行かれる方、オススメです。^^

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旧三笠ホテルにも足をのばしたかったのですが、途中から美食ツアーへと(勝手に)変更してしまったため、もう一度星のエリアへ。
ホテルブレストンコートの「No One's Recipe」にて、ランチを頂きました!

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正直、名高いブレストンコートとは言え、入ったとたんに都会のゴージャスホテルと同じ種類のものを感じ、万平ホテルの持つ格式の方がずっと好みなので、ちょっと後悔しましたが、しかしお料理は流石に素晴らしかったです。
私はお魚、オットはお肉をチョイスしましたが、どちらもやはり一流。
ただ・・・・、ちょっと調子が悪くて(私としたことがっ)デザートを残しましたが、巨峰尽くしのデザートも、この見目麗しさを更に上回る美味に、ウ~~ン・・・と唸りました。

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最後は、最後くらいは、(笑)、オットの夏のポロシャツなどを調達に、巨大なアウトレットモールへ赴いて、、、で、私も買ったんですけど(汗)、散々愉しんでから帰路へ・・・。

何もかも楽しかったけれど、やはり万平ホテルのホスピタリティーは、ホテルの造り同様、長い時の経過と、その間じっくり培われてきた丁寧な振る舞いによって完成してきたもので、その昔若かりし池波正太郎氏が、「いかにも格式が高く、それでいて若い私たちにも親切」とこのホテルを称したように、私たちにも実に心から親切で、初老の上品な給仕さんが、穏やかな笑顔で飲み物の好みを聞きにきてくださる雰囲気は、上質そのものでした。
高級感やスタイリッシュ感を売りに「商売する」ホテルでは味わうことのできない、年輪を重ねた空気を胸一杯吸いながら、ジョン・レノンが好んだという「ロイヤルミルクティー」を頂いていたら、脇からは「ありがとう。また、来年!」とにこやかに笑顔で立ち去る、常連客の挨拶が聞こえました。

素敵な夏休みでした。

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by pechopiano | 2009-08-18 18:06
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